PBN No.156コラム「アートを楽しむクレープ店“CREPAS”」
アスンシオンでは近年、近隣諸国の国際的飲食チェーン店を見かけることも多い。今回紹介するのはウルグアイ発祥の『CREPAS』という南米各国で展開するクレープチェーン、パラグアイでは珍しいクレープ専門店である。アスンシオンのVilla Mora地区に店舗を構えて1年半、現在はSantisma Trinidad通りにある“Food Park Mburucuya”にも出店する人気店だ。
San Martin通りの裏手、多くの店舗やモールが立ち並ぶおしゃれな “Senador Huey Pierce Long” 街を歩いていると、赤い壁に描かれた壁画が目に留まる。まるでギャラリーのような店内を見ると、ウィンドウの向こうからチャップリンの肖像画がこちらの様子を伺っている。通りを歩いていても立ち止まって見てしまうような店構えのこのクレープ専門店、店内の絵画はすべてオーナーのボリビア人アーティストが手掛けているという。
店内に入ると、ボブ・マーリーにジム・モリソン、ジョン・レノンといったミュージシャンや俳優、著名人の肖像がカウンターから客席、テラスに至るまでびっしりと描かれている。小さなギャラリーと言っても過言ではない。ペンキがはねたような独特のタッチには躍動感があり、見ごたえもある。
メニューはサラダ系クレープ、スイーツ系クレープの二つに大きく分かれ、各35.000Gsである。他にサラダや、サンドウィッチなどもあるが、全25種のクレープを提供する、正にクレープ専門店である。おススメはサラダ系、チキンや豚肉を用いたものからベジタリアン向けまでかなりある。日本のクレープよりも生地が厚く大きいので、かなり食べ応えがあり、軽食というより食事に近い。個人差はあるが、お昼ご飯にこれ一つでも満足感が得られる。
スイーツ系は日本のクレープとは違い、生クリームを多く使用したものではない。チョコやヌテラ、ミルクジャムなどをベースにしたフレーバーが中心で、こちらもかなりのボリュームがある。疲れている時に、是非食べたい大満足のスイーツである。キッズセットもあるので、家族連れにもおススメしたい。
ランチタイムにもカフェタイムにもおススメできる、ウルグアイ生まれのクレープ専門店。お皿を使わず、片手で食べられるスタイルも粋に感じる。アートをリラックスした気分で楽しみながら、クレープ片手にケータイはカバンにしまって、会話や時間、空間そのものを満喫できる場所である。
注文すると、その場でクレープを焼いてくれる。
ビスケットとチョコソースがたっぷりのチョコクレープ。
見た目以上に、ボリューム満点。
お持ち帰り、食べ歩きも可能
中庭テラス席の壁面には
DOORSのジム・モリソン
Crepas