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PBN No.220コラム『国内送金手段および電子マネー事情』

 普段、仕事やプライベートで筆者もよく利用する、パラグアイの銀行を介さない送金手段を紹介。今回、コロナウイルスによる事態でこういった送金手段を頻繁に使うようになり、改めてその便利さを痛感したので以下にまとめてみた。


 以前、PBN No.209にて「パラグアイ、金融包摂において7位」の記事で紹介したように、銀行口座の所持者は成人人口のわずか31%と低く、口座を介した送金を行える対象者は少ない。一方で、人口比による電子マネーのアカウント数ではラテンアメリカで一番普及率が高いという[1]。

 以下に一般的に利用される送金手段と電子マネーについてまとめてみた。

パラグアイでの一般的な送金手段には以下の二通りがある。


 一つ目は両替所が行っている送金サービスで、支店・店舗にて送金したい相手の身分証明書番号を伝え、送金額と手数料を現金で支払うシステムである。受け取り側も同様に、同じ企業の店舗にて身分証明書を提示し、現金を引き取る。こちらの特徴は受取人を選ばず、送金の限度額も大きく、手数料も比較的安い。ただし支店のある市町村が少なく、多少の制限もある。


 二つ目は電子マネーベースの送金システムで、主に携帯電話事業者が展開しているサービスには、通常送金とマネーウォレットの二種類の送金手法がある。

最もシンプルな送金方法では、誰もが送金でき、携帯電話加入者であれば誰でも受け取りできる。サービスを提供している店舗・キオスクにて、両替所が行っている送金サービスと同様の手続きをする。この手法では送金先は携帯電話の番号に紐付けられている。


 もう一方の電子マネーウォレット(スマホのアプリ)を介して行う電子決済サービスを用いると全て携帯端末の画面で処理できる。もちろん送金だけではなく買い物、光熱費、通信費などの支払い機能も豊富である。

 以前までは携帯電話事業者の電子マネーウォレットは同じ事業者内のユーザー間でしかお金のやりとりができなかった。しかし昨年9月より、中央銀行の取り組みで、事業者間の交換所を設け、異なる電子マネーウォレット間でも送金できるようにする計画がスタートした。現時点ではまだ完全に実施されておらず、一部のサービスに限定している。


 現在、日常生活における店頭購入で電子マネーを利用する人はまだ多くないように感じる。したがって、送金相手が電子マネーとして利用するケースは少なく、多くの人が現金化している。こういった意味で、手数料形態を把握して、送金側、受け取り側の利便性、手数料を考慮して送金手段を選ぶことをお勧めする。YM



参考リンク

[1] https://www.ultimahora.com/bcp-libera-las-transferencias-billeteras-electronicas-n2843067.html

TIGO MONEY> https://money.tigo.com.py/

GIROS CLRO> http://girosclaro.com.py/

ZIMPLE> https://www.zimple.com.py/

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