PBN No.219コラム『パンデミック”コロナウイルス”の現在』
昨年11月、中国武漢から発生した新型コロナウイルスは、その感染力の高さから瞬く間に世界中に広がり、大混乱を引き起こしている。各国はこれ以上の感染拡大を防ぐために入国規制、外出制限やイベント開催の自粛などを行った。ここパラグアイでも3月7日に初の感染者が確認され、3月10日、厚生福祉大臣によって5名の感染者が確認されていると発表されており、同日10日から15日間の多くの人が集まるイベントの中止、あらゆる学校教育活動の休止も発表された。
それに伴い、経済は2008年に起こったリーマンショック以上の大打撃を受けているとも言われている。
琉球新報による調査では、イベント会社の損失が2月末からの約1ヶ月間で1400万円以上(イベント関連会社5社)に上ったと報じられた。今後もさらに損失が増えることは予想されるだろう。
コロナウイルス:
人に感染するウイルスは7種見つかっており、そのうちの1つである(SARS-CoV2)。
2002年に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)や、2012年以降発生しているMERS(中東呼吸器症候群)もその一種である。
あらゆる動物に感染するが、種類の違う動物に感染することはまれで、アルコール消毒(70%)で、感染力を失うことがわかっている。分子配列がコウモリ由来のSARSに似ているため、コウモリが起源ではないかとも言われている。
感染様式と対策:
くしゃみ、咳、唾などによる飛沫感染と、くしゃみや咳を押さえた手で周囲のものを触り、そこに付着したウイルスを誰かが触れることで起こる接触感染がある。
空気感染は起きないと考えられるが、閉鎖空間で多くの人との近距離による会話などはリスクがある。
海外からの物品(手紙や荷物)、ペットからの感染は現在なく、熱(70度以上、一定時間)及びアルコール(70%以上、市販の手指消毒用アルコールはこれにあたる)に弱いため、こまめな手洗いうがい、マスク着用と、一般的な風邪対策の徹底を心がけることが必要だ。
危険度と治療法について:
一般的にインフルエンザの10倍の危険度があるとも囁かれているが、軽度で病院に行かない場合やインフルエンザや普通の肺炎と間違われている場合もあり、実際よりも高い数値が出ている可能性が高い。ただ、治療法や予防法が確立されていないため、油断できない状況だ。
症状としては、熱や咳などが挙げられ、重症化すると肺炎を引き起こす場合がある。ウイルスそのものに効く薬の開発はまだだが、解熱剤や鎮咳薬、点滴など症状に効く薬で身体のサポートし、その間に作られるウイルスに対する抗体によって排除、完治となるようだ。
未知のウイルス発生により、世界中が大混乱の中にあるが、こういう時だからこそ、学習し、理解を深め、落ち着いた行動をとる必要がある。難しい状況に立っている人も多いと思うが、できる限り協力し、支え合っていくことが重要だ。JA
参照:在パラグアイ大使館ホームページ
新型コロナウイルス感染 世界マップ
(日本経済新聞)
琉球新報:
厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q1
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