PBN No.129コラム「フラミンゴが降り立つチャコの塩湖」

　パラグアイ北部のチャコ地方は太古の昔、海の底だったと言われ、井戸を掘ると塩分を多く含む水が多く出たり、河底にしかない丸い玉石を多く目にすることができる。また、あまり知られていないが、チャコ地方には塩湖がいくつか存在して、そこは数多くの鳥たちの楽園となっている。

今回ご紹介する塩湖は、『Mirador de Chaco Lodge』と『Reserva Natural-Campo Maria』の2ヶ所だだ。メノナイト開拓地であるLoma Plataの街から南東へ60Kmほど行った場所に、隣り合うように所在している。初めての人にはたどり着くのが非常に難しいので、地元ガイドか日系ガイドにお願いするのが無難であろう。

　今回依頼したのは、車両サービスを長年手がけている日系二世のジョニー渡辺さん。パラグアイで知らない場所はないというほど、国中を案内してきた経験がある。

　『Mirador de Chaco Lodge』塩湖傍の林には物見台があり、そこから360度の地平線を眺めることができ、巨大な塩湖も一望できる。この日は幸運にも、300羽近いフラミンゴの大群を見ることができた。渡辺さん曰く、“日頃の行いが良い人”しか見ることができない光景だそうだ。フラミンゴ以外にも、チャコ特有の美しい鳥たちが数え切れないほど塩湖に集まっていた。

『Reserva Natural-Campo Maria』にも物見台があるが、こちらはより森の奥に位置しているため、自然をより近く感じることができる。夕方になれば、巣に帰る鳥たちの羽音が聞こえるほど、近距離で見ることができる。

せっかくのチャコへの遠出で塩湖だけではもったいないので、メノナイト移住地訪問も含めた、週末の二泊三日の旅が渡辺さんのお勧めだそうだ。KT