PBN No.126コラム「上質なパラグアイ料理レストラン”Pozo colorado”」
パラグアイ北西部チャコにある町の名を冠したアスンシオンのレストラン”Pozo Colorado”は、 サロン内の家具や照明デザインなど、細かなところまでチャコ地方に暮らすインディヘナの伝統工芸やモチーフでまとめられており、こだわりのレストランである。
フロア中ほどにはガラスで仕切られ、レストラン建設時に切らずに残した”ケブラッチョ”やヤシの木が、美しくライトアップされているのが印象的である。
メニューはパラグアイ伝統料理が基本で、どの料理もクオリティーが高い。例えば、一般的な伝統料理“ソパ・パラグアージャ”は普通、少しボソボソとした食感であるが、当店のものはナイフを入れる瞬間に感じるほど“しっとり”感と、濃厚な味わいを持つ。また、野菜サラダには、旨味を閉じ込めた“焼きトマト”をのせる一工夫がみられた。
また、スタッフの接客が何よりも魅力的で、焼肉料理を選ぶ際、実際に焼き場のカウンター前まで案内し、シェフと共に肉の部位や焼き方などを説明してくれた。注文の一つ一つに”Si Señor (Señora)”と対応し、その丁寧で紳士的な姿勢に、心身共に大変満たされた。
もう一度足を運びたくなる、すばらしいレストランである。JA
土着的なモチーフが多いが、洗練されていて落ち着く雰
囲気のエントランス
テーブルから見える焼肉場。頭上にはインディヘナがカラグアタ繊維で編んだランプシェードがある
じっくりと 5 時間以上かけて焼いた肉を、すすめてくれる
今回は 3 種類の肉を選んだ。4 つのソースがついてくる