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PBN No.123コラム「パラグアイのミニ・ゴールデンウイーク」

 日本ではゴールデンウィークで休日の多いこの時期、パラグアイでも4月30日の教師の日と5月1日のメーデー(勤労感謝の日)が続けて祝われ、学生や教員達には二連休となった。

 まず、教師の日は祝日ではないのだが、保育園から大学までの教育機関では休みになり、生徒や保護者が教師に感謝する日として定められている。当日は学校が休校のため、前日に前倒しで催しが行われるのが普通だ。

高等部までは各学校で催し物があり、生徒たちから保護者へ感謝の意を込めて合唱やダンスなどが披露され、プレゼントが贈られる。その他に教師たちには、学校側や父母会から昼食やディナーが振る舞われる。

 翌日のメーデーは国の祝日となっており、一部のサービス業に携わる者以外は仕事をしない。個人事業主やフリーランスのプロにとっては単なる祝日であるが、企業に属するサラリーマンにとっては事業主から祝ってもらえる、特別嬉しい日である。

しかし、この日も従業員は出社しないため、前日または数日前に雇用主がモーニングやランチ、またはディナーを用意し祝いの席が設けるのが普通だ。会社によって規模は異なるが、中小企業は会社主催の焼き肉パーティーでもてなしたり、中・大企業では高級レストランに社員やその家族を招き、祝いの席が用意される。その他に景気の良い企業は、各社員にギフトが送るなど、贅沢度は増す。

 従ってサラリーマンは5月1日のメーデーと年末の年二回、このような接待を企業主から受けることになる。

 この時期、新聞の社会ニュース欄や企業紹介ページでは、このようなパーティーなどの華やかなリポートが写真付きで掲載される。ある意味、企業や従業員の社会的ステータスの基準としても捉えられるほど派手な一面もある。

 普通、パラグアイでは非正規雇用の多い国であり、従業員でも祝ってもらえない人がいるのでは、と思いがちだが。非正規労働者でも、メーデーや年末には比較的あたたかくもてなされる。

 しかし、このような手口に惑わされることなく、彼らも労働者の権利をしっかり主張し、企業も社会的責任は果たし、より良い社会を目指してほしいと筆者は願う。YM

メーデーのお祝いで賑う大手焼き肉レストラン

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