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PBN No.98 コラム「独自の進化を遂げた、パラグアイ・アニメ・シーン」

 日系人が多く暮らすパラグアイでは、アスンシオン日本人会による盆踊り『日本祭り』や、各県人会主催のバザー、大使館主催のカルチャーイベントなど、年間を通じ“日本”にまつわる多くの催しが行われている。

 そんな中、近年ではパラグアイ人コミュニティによって立ち上げられた“日本”にまつわるイベントも多い。パラグアイで生活していると日本食のみならず、ありとあらゆる日本文化を体験することができるが、若者たちの興味と言えばやはり「アニメ」である。パラグアイには多くのアニメ・コミュニティがあり、彼らの交流の場として大規模なアニメ/コスプレ・フェスティバルがある。

 11月18日から19日にかけ、今年を締めくくるパラグアイ最大級のアニメフェス『EXPO ANIME』が開催される。2011年から活動するAFC(Anime Fan Club)という団体が企画するこのイベントには毎回2,000人以上の来場者が足を運ぶ。

 会場であるAsunciónに隣接するLambaréの大規模施設“Aso. De Hacienda”で、コスプレショーやカラオケなど一般参加プログラム、日本人歌手を含むプロのミュージシャンによるコンサートなどのステージが予定されている。

 また、フロアでは関連グッズや日本のスナック菓子、カップラーメン、メロンパン、どら焼きなどの販売店、アニメ・イラスト体験やコンテスト、DIY支援ブースなど多くの店舗が並び、ティーンエイジャーを中心に小さな子供のいる家族連れや社会人まで年齢を問わず楽しめる内容となっている。来場者に日系人の姿は少ないとはいえ、ここには“パラグアイ人によるパラグアイ人独自の「アニメ」文化”がしっかりと根付いている。

 日本のアニメ・シーンではコアなファン層に支持されるやや偏ったイメージがあるが、パラグアイでは少し違い、大人から子供までが楽しむ休日の娯楽としてのアニメ・イベントに、独自の成長を遂げた文化がある。目立った自国のスターや著名人に乏しいこの国で、若い世代が参加し、アニメないしコスプレを通じ、競ってその存在を表現するこのイベントは、とても健全で、エンターテイメントの未来を予感させる。彼らがそれぞれの解釈で再提示する“日本アニメ”、“J-POPもしくはJ-ROCK”には、若く新しい生きた文化として日本人には目から鱗の発見が多くあるだろう。

 機会があれば是非パラグアイ・アニメ・シーンを体験して欲しいと思う。TT

<開催情報>

11月18日(土)・19日(日)

10:00~21:00

入場料:25,000Gs(コスプレイヤー10,000Gs)

会場:Aso. De Hacienda

(Avda. Cacique Lambaré (Cerro Corá) Lambaré)

お問い合わせ: HYPERLINK "https://animefansclub.org/" https://animefansclub.org/

写真提供: Anime Fan Paraguay

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