PBN No.97 コラム「取材記事:2017年10月、 JICAボランティア報告会」
10月20日、“Villa Mora Centro de Eventos”において、JICAボランティアの中間報告会が行われた。報告会は8:30から始まり、一人20分の持ち時間で、9名の隊員が配属先での活動を報告した。
日頃から、隊員の活動を見守り、応援している、イタクルビ・デル・ロサリオ市長やラパス市長などの配属先の上司や同僚も報告会に出席しており、各ボランティアの発表後に、上司や同僚がコメントを述べた。どの配属先もJICAボランティア隊員の活動を高評価するとともに、JICAへの強い感謝の意を述べており、配属先におけるJICAボランティアの重要性や、日本政府の支援への感謝の気持ちを感じることができた。
驚いたことに、隊員たちは事前に準備したパワーポイント資料だけでなく、報告を全てスペイン語で行った。特に印象に残ったのが、“人造りセンター”に配属されている体操競技の指導隊員だ。彼はマイクを使わず、大きな身振り手振りのボディランゲージで会場の視線を集めた。たとえスペイン語はうとくとも、若者らしいはつらつとしたその姿と、配属先での生徒との交流風景などから、多くの感銘を与えた。
午後からは、ボランティア側主催で、ボランティア又は隊員向けのスキルアップ研修会が行われた。そこでは各界で活躍する講師から、パラグアイや国際協力についての講演を聞き、その後、隊員同士のグループディスカッションも行われ、メンバー間での情報共有を促していた。
講師として登壇されたのは日本大使館の大谷好江公使参事官、在パラグアイ日本商工会議所の硯田一弘会頭、JICAパラグアイ事務所の井川晴彦事業班班長で、協力隊メンバーは真剣な眼差しで聞き入っていた。
どのボランティアも日本で培ってきた専門分野を活かすためにパラグアイにやってきているので、発表会の空間は実に新鮮で、やる気に満ち溢れていた。そして、ボランティアは、それぞれの配属先で濃厚な2年間の活動を過ごすが、現状では配属先やJICA関係者以外との交流は少ないと思われた。
この報告会は年に三回開催されている、ボランティア事業に興味関心のある方が参加することは可能なので(事前にJICA事務所に相談が必要)、関心のある方は是非ご覧いただきたい。KT