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PBN No.85 コラム「パラグアイ人は社交家!? 」

  ラテン民族であるパラグアイ人は、ほぼ例外無く、みんな一様に陽気でおしゃべり好きである。今回は、パラグアイ人のライフスタイルについて触れてみる。

 パラグアイ人は農村地域から都市部まで、一部の高級住宅地を除いて何処でも良く家の軒先で腰掛けに座り、友達や家族とテレレ(マテ茶の水バージョン)を飲んでいる。それが屋内ではなく、道行く人の目に届く所であることがユニークであろう。

 南米諸国で共通だが、パラグアイはUSAと異なり家が塀に囲まれている。しかし、その塀の多くはブロック塀では無く、鉄格子であり、更に庭は大概、家の裏ではなく玄関先にある。家の表で集まっていれば道行く人達から丸見えであり、近所の人や友達が通れば大きな声で挨拶を交すのがパラグアイでは普通である。

 一日の終わりや週末の日中はテレレを飲み、暑い日や週末の夕方からは、それがビールに切り替わる。

 十年くらい前までは、よくガソリンスタンドの駐車場に集まって立ち飲みでビールを飲んでいたが、市の条例で取り締まりが厳しくなり、こちらはピタリと無くなった。

 これに代わって。ここ数年、街中に小規模の酒専門店が増え、同じく増えたのが店前の路上に集まり、立ち飲みで朝まで騒ぐ若い人達である。同様に、キッチンカーのファーストフード店前でも良く集まる傾向がある。

 平日はスポーツを楽しんだ後や、会社帰りにそこに立ち寄るのである。座る場所も無く、冷房の効いた店内でも無い、それは経済的に安価なことに加え、やはり人気(ひとけ)のある場所を好むように思える。

 それと同様に、デジタルネイティブ世代ではフェイスブックのようなソーシャルネットがかなり浸透している。庭先でテレレを飲む感覚で、プライベートの一部をソーシャルネットでオープンにしている。通信業者もそれに便乗し、フェイスブックが使い放題や、メッセンジャーアプリ・ワサップが無料なプランを多数用意する程だ。これほどにおしゃべり好きで、人に見てもらいたい、知ってもらいたいというのは、日本人とは反対だと思う。

 アスンシオン市で市民が投票で市が抱える諸課題に優先順位を付ける、『アスンシオンのチャレンジ(Desafíos ASU)』があった。今年五月、その投票結果は交通、道路、公園のなど9つのプロジェクトの中から3テーマが選ばれ、2位に“公園整備”が入った。

 結果、市内のあちこちの公園で整備が進められている。ベンチが足りなければ各自、椅子を持参する人達だが、一度集まりが始まれば更に増えると言う雪崩現象が見られる。やはり、人がいる所が良いと言う、パラグアイ人の民族性が関係しているように思える。

 このようにパラグアイ人の振舞いを観察すると、日本人と対照的で社交的な感じがする。機会があれば是非、パラグアイの市民生活を観察し、検証してみてはいかがでしょうか。YM

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