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PBN N.77 コラム「パラグアイの若者ライフスタイルとブーム」

パラグアイの若者の多くは長時間、SNS(ソーシャルネットワーク)を利用する。パラグアイ人の8割がFacebookを利用するとの調査結果もある。筆者が通う大学でも、Facebookは重要な情報取得手段の一つで、依存度が伺える。

 流行もまたSNSに大きく左右される。パラグアイの新しいブームは大抵アメリカ発のもので、Facebookを介し、国内に波及する。最近、世界で注目されるハンドスピナーと呼ばれるおもちゃも、その一つである。

 しかし、パラグアイの若者には高価であり、誰も知っているが、誰も持っていないという状況がある。また、インターネット・サービスを利用し、家でまったり映画やドラマを楽しむことも多い。中層以上の家庭の若者のほとんどは、NetflixやHuluなどの動画配信サービスアカウントを持っている。

 一方、パラグアイ人は物に対する愛着より、人間関係に情熱を注いでいるようだ。週末には友人と集まり、ビールを飲む。パラグアイのビール消費量は南米第二位、ワインも好まれるが、それ以外のお酒はあまり飲まれない。また、酒が飲めない若者は、友人と映画館やショッピングモール等をめぐる。

 娯楽の少ないパラグアイでは、毎年恒例のお祭りに多くの人が集う。異文化に対し興味津々で、日本や韓国の食イベント、オクトーバー・フェスト、聖パトリック・デーなどは大勢の人で賑わう。残念だが、それらイベントは毎年代わり映えが無く、変化を求める若者には物足りない。

 パラグアイの若者の志向を反映し、目に見えるブームと言えば、飲食店巡りだろう。「人間関係」、「ビールが飲める」、「ボリュームのある安い肉料理」がそろえば、そこはすでに話題の飲食店である。

 最近、コンテナレストランやフードトラックが支持されている。ケバブを挟んだハンバーガー『ロミト・バーガー』などは安価で人気が高い。中には、焼き肉専門店もある値段がやや高い。これらは場所が広く、ボリュームがあれば、週末や休日に関わらず大勢の人で賑わい有名店となる。

 グローバル化の進む今、多くのショッピングモールや飲食店がオープンしているが、若者向け娯楽は少ない。今後、本格的なテーマパークなど、娯楽施設のオープンに期待が寄せられる。RK

ケバブを挟んだロミトバーガー、手ごろな値段でボリュームもあって若者に人気に

アスンシオン首都で行われた聖パトリック・デー、アスンシオン旧市街の深夜、様々なバーが開催するイベントを基本無料で巡回する。写真はその一部。

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