PBN No.66 コラム「秘境の滝と、世界一危険な階段、『Salto Cristal』」
今回はパラグアイでも数少ない観光スポットをご紹介する。観光と言っても、目的地までの道のりは非常に険しく、まさに“冒険”に行く覚悟が必要である。多くの人は軽い気持ちのレジャーで訪れているが、休日のちょっとした息抜きで訪れる場所ではないことを、最初に断っておきたい。
“Salto Cristal”
“PARAGUAY”はその国名の通り、水資源に恵まれた国だ。豊富な地下水と多くの河川、沼地と湧き水に支えられた大地は、豊かな自然を創り出している。その水により生み出された”Salto Cristal”という滝が、ラ・コルメナ移住地にほど近い山奥にある。
コルメナ移住地の中心から車で約15分、舗装道路を走ると、分かれ道を示す小さな黄色い看板がある。見逃さないように、要注意!そこから石畳、アスファルト、土道を交互に6kmほど走ると、ある農場の入り口にたどり着く。そこの管理人が車のナンバーを控えることで、入場手続きは完了だ。
その後、サトウキビ畑の中を延々8kmも走る。その土道はとても状態が悪く、凸凹道、水たまり、仕舞いには木でできた簡素な橋を、車で渡らなくてはならない。
突き進み、たどり着いた原始林の中に、入場料:大人1人2万Gs(約3.7ドル)のキャンプ場が現れる。三連休の中日ということもあり、広い駐車場に空き場所が見当たらないほどの車の数に驚いた。
<場所情報>
住所:Colmena移住地(*カーナビ機能などを使ってください)
電話:0984 536070
営業時間:月〜日/7:00-19:00
FB:https://www.facebook.com/saltocristal/
そして、メインの滝に進むが、写真のようにとても険しい階段が待ち受けていた。足腰に自信のない方は、キャンプ場での待機をお勧めしたい。健康と若さに自信のある筆者も、翌日は下半身が筋肉痛に襲われた。服装は汚れても、濡れても良い格好が好ましい。
足場が悪いので、トレッキングシューズが望ましいが、滝周辺では、沢に足を入れなくてはいけない。また、場所によって苔で滑りやすいので、細心の注意を払いながら、歩かねばならない。
険しい沢道を進み、たどり着いた滝の姿には息を飲む。決して大きくはなく、特に珍しい滝ではないが、あの険しい道のりが、滝の魅力を一層増大させるのかもしれない。
滝つぼ周囲には、カヌーの貸し出しや、滝上部からロープを使って下る、アトラクションもある。
今までの、店舗やスポット紹介と異なり、今回の滝は相当の覚悟と、体力に自信のある方にしかお勧めできない。筆者が訪れた日も、パラグアイ人女性が岩場で転び、背中を強打していた。万が一の事故や怪我に十二分に注意し、自然の険しい道に敬意を払いつつ、訪れていただきたい。(ただし、紹介した“PBN”社は、あらゆる事故に対し、一切の責任を負う事は出来ない。)KT
<筆者評価>
価格帯:★
サービス:★
景色:★★
危険:★★★
滝に向かうにはキャンプ場から高低差50mはあろうかという、階段を降りなくてはいけない。
写真では分かりづらいが、階段の傾斜は凄まじい。両手で手すり・階段を確保しながらの移動が必要。健康に不安がある方、もしくは飲酒での登頂は厳禁である。
急勾配の階段を下り、岩場だらけの沢を進むと、ようやくメインの滝にたどり着く。恐ろしい階段や、険しい沢登りの後、滝を目にした感動はひとしおだ。
三連休の中日でもあり、多くの観光客で賑わっていた。あまり混んでいると、沢登りや、急勾配な階段はなかなか進まない。