PBN No.206コラム『アメリカン・スタイル・ドーナッツ“DONCA”』
今年も残すところ、後1週間と少し、夏季休暇を前に仕事に追われるこの時期のストレス解消にもってこいの、とっておきのスイーツを今回は紹介したい。
パラグアイのドーナッツと言えば、Bollo(ボジョ/ボリョ)と呼ばれるジャムの入った丸い揚げパンが有名である。しかし、種類はグアバ・ジャム、ミルクジャム、カスタード風クリームの3種類程度で、どこで食べてもさして代わり映えはしない。ドーナッツに似たスイーツはあるけれど、本格ドーナッツを取り扱う専門店は少ない。そこに着眼して3年前に開業したのが、今回紹介する、パラグアイでは珍しいアメリカン・スタイル・ドーナッツ店“DONCA”である。
セントロの外れの歴史的建築物が多く立ち並ぶ、フレジデンテ・フランコ通りにひっそりと佇む、知る人ぞ知るカフェである。
小さな看板を頼りに、ドアを開けるとかわいらしい内装のアットホームな空間が広がる。ショーケースには色とりどりのドーナッツ、どれにしようか、選ぶだけでも楽しい。
アメリカン・スタイルのフワフワ・ドーナッツ・レシピを参考にし、パラグアイのオリジナル・メニューを提供しているというこのお店、グアバなどのフルーツ系ドーナッツは正にパラグアイならではと言えるだろう。価格は8,000Gsから15,000Gsまで、Bolloに比べると若干高額ではあるが、ボリューム満点で、おやつというより食事に近い。この日、注文したのは定番のチョコクリーム、ビターチョコがかかったドーナツに甘さ控えめなカスタードクリームがたっぷりと入っている。もう一つはバナナDDL、バナナ・ぺーストが入ったドーナッツにミルクジャムとカラメル・ナッツがかかっていて、甘みの中に触感や香りが楽しめる。
甘いドーナッツと一緒に是非味わっていただきたいのがオリジナル・ブレンド・コーヒーである。ここのコーヒーは、おいしい。エスプレッソ・コーヒーがメインのカフェではあるが、大きなドーナッツを食べることを考えて、アメリカン・コーヒーを注文した。その場でエスプレッソマシーンで淹れるこのブレンドコーヒーは、パラグアイで振舞われる独特のコーヒーの味とは違って癖がなく、コクのある柔らかな苦みはドーナッツによく合う。メニューにはアイスコーヒーもあるので、次回はチャレンジしたい。
新しいスタイルを追求する多様性を持ったパラグアイの新世代のお店の一つとして、期待を込めてお勧めしたい。お土産にも最適なDoncaのドーナッツ、忙しいこの時期の差し入れとして、夜食として、オフィスに持ち帰ってみてはいかがだろう。TT
ショーケースに並ぶ色とりどりのドーナッツ
ボリューム満点のドーナッツと美味しいコーヒー
フワフワドーナッツの中にはバナナペースト、上にはミルクジャムとカラメル・ナッツがかかっている
お洒落な内装。アットホームな雰囲気なのでのんびりとした時間を楽しみたい時にも最適
Donca
住所:Presidente Manuel Franco 585 c/ 15 de Agosto
電話:0986 725833
平日:11:00 – 19:30
土日:14:00 – 20:00
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