PBN No.172コラム『パラグアイの聖週間“セマナ・サンタ“』
夏も終わり、パラグアイにもすっかり涼しい秋の季節が訪れた。日本は今週末から、GWだ。今年は天皇陛下の生前退位が決まり、5月より、平成から「令和」として新たな日本の時代が始まる。それを祝し、今回のGWは大型の10連休となり、日本人には一際、特別な休日となるのではないだろうか。
そんな特別な祝日に関連して、今回はキリスト教国における連休、先週パラグアイでも行われたセマナ・サンタについて紹介する。
セマナ・サンタ:
セマナ・サンタ(聖週間)とは、イエス・キリストがエルサレムで十字架にかけられて亡くなった後、復活するまでの日を指す。
移動祝日であり、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日に合わせ、開催される為、毎年日付が変わる。宗派でも日付が異なり、今年は、カトリック・プロテスタント等の西方協会で、4月21日、ギリシャ・ロシア正教などの東方協会では4月28日に行われる。
それぞれの曜日には名前がついており、最初の日である前週日曜日の、“Domingo de Ramos(枝の主日)”は、キリストがエルサレムに入場した際に、人々が棕櫚という枝をもって迎えたことから名付けられた。
最も重要とされる“Jueves Santo / Madrúga(聖木曜日)“は、十字架にかけられる前日を指し、かの有名なレオナルド・ダ・ビンチの絵画、”最後の晩餐“では、この日の物語が描かれている。
そしてキリストが亡くなる“Viernes Santo”には、肉類は食さず、代わりにパラグアイではチパがよく食べられるという。“Sábado Santo”に遺体が墓に安置され、“Domingo de Resurección(復活祭)”にキリストの復活を祝う。
世界各地で様々な行事が開催され、日本の山車や神輿のようなものを担いで行進を行う“プロセシオン(聖行列)”が有名である。パラグアイでも、Tañarandyという地域でそういったイベントが開催された。
基本的には人々は家で過ごしたり、それぞれの曜日ごとのイベントに合わせて教会などにでかけるが、年代によって過ごし方も様々であるという。また、木曜日と金曜日には、どのお店も閉まってしまうため、街中が静まり返る。
こういった歴史的背景を感じながらパラグアイでの連休を過ごすことも、海外生活の醍醐味ともいえる。JA
アスンシオンで行われたDomingo de Ramosのイベント
Tañarandy 行われたイベント、ろうそくの灯りの中を行進する
参照:
http://www.paraguay.com/fotonoticias/las-palmas-que-reciben-semana-santa-125933
http://www.paraguay.com/espectaculos/agenda-de-actividades-para-semana-santa-en-asuncion-161056
http://www.paraguay.com/nacionales/tanarandy-cautiva-a-miles-de-fieles-en-viernes-santo-188069
*内容、呼称については諸説あり、断定するものではありません。
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