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PBN No.163コラム『パラグアイの “デリバリー・出前”アプリ』

パラグアイで昨年7月に行われたアンケート調査[3]では、回答者の94%がスマートフォンを持ち、86.2%が携帯電話からインターネットにつながっていることが明らかになった。南米でも貧困率が高いパラグアイにしては、かなりのインターネットおよびスマホの普及率である。

 今回はこれだけの国民がインターネットにつながっていることから、コラムでも紹介してきたグルメの出前を頼める“携帯アプリ”を紹介する。

 従来は料理のデリバリーや出前を注文する際、オーダーシステムを完備していないお店ではリピーターでも、毎度口頭で氏名、電話番号、住所そしてオーダーの説明や注文の情報を交わしていた。また、時にはデリバリーを頼んだ料理が届けられるまで、地理情報について電話で指示を出す必要に迫られていた。

 しかし、数年前にデリバリーや出前を頼める“デリバリー・アプリ”が誕生してから、一度個人情報や支払いに必要なデータを入力すれば電話で話すことなく簡単に写真ベースのメニューから料理、トッピング、ドリンクを選ぶだけで、自宅まで配達してくれるようになった。そして決済にクレジットカードのオプションがあれば、キャッシュレスで支払いもできるようになった。

 今回紹介する一番登録数の多いアプリ“Monchis[1]”にはデリバリーおよびテイクアウトが可能な首都圏、Ciudad・del・Este市、Encarnación市の約180店舗が登録されている。あと一つのアプリ“Pedidos Ya[2]”には50軒と少ないが、主なファーストフード店は登録されている。前者は社長兼開発者の一人である

M.Brizuela氏がカナダ在学中に得た体験を元[4]に開発したパラグアイ独自のアプリであり、後者の多国籍アプリより断然と言って良いほど加盟店が多い。

 このように便利になったツールを利用し、若い人たちはデリバリーやレストランが提供するメニューおよび価格を把握できる。アプリ以外にも、ウェブポータル[2]からも同様な手順でデリバリーの注文はできる。

 筆者が、メジャーかつ伝統的なレストランを検索してみたところ、全店舗が登録されているのでは無く、リピーター客がついているようなお店でも、アプリに登録されていないお店もまだある。

 しかし、そのようなお店でも現地のレストランポータル[5]などには登録されており、国際的なグーグルやTrip Advisor[7]などのページにも登録されている。

 既に様々なサービスがアプリの形で提供されているが、いずれも長期間利用できるものになるには更なる改善や情報の更新が必要であり、新たなビジネスチャンスも多くあるように感じた。また、現在人気のあるアプリが、他のポータルサイトでしか提供されていない分散化した情報を組み込んで、1本か2本のアプリに全てを統括してくれるとユーザーにとってはありがたく、今後の発展に期待したい。YM

参照:



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