PBN No.115「ビジネス誌“フォーブス”、パラグアイを“地域最強国”と評価」
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「パラグアイという国は、10年前とは違う。そのことに世界は気づきつつある。」と、権威ある経済誌フォーブスが掲載した。
同記事には、国債相場(輸出価格)の下落により、ブラジルやアルゼンチンのような地域経済大国の経済が停滞しても、パラグアイは農業と畜産を中心としたマクロ経済だが、慎重な財政政策により、地道だが継続的な経済成長を維持できる可能性を近隣諸国に示しているとある。
つまり、好調な農畜産物、水力発電エネルギーの輸出、急激に多様化しつつある工業基盤に支えられ、この10年間のパラグアイGDPの平均成長率は4.8%に達し、好調な経済発展により、パラグアイの貧困率は下がり、経済が繁栄し、地域発展のリーダー的存在となったとある。
経済成長の成果:
2013年に就任したカルテス大統領は、今年8月、任期を終えるが、5年間にわたりパラグアイ経済の近代化を実現し、経済の世界舞台にパラグアイを導いた。次期政権でも継続した経済成長が期待されると、同誌は記した。
カルテス大統領は貧困削減、社会的発展、包括的な経済成長、またパラグアイの世界経済参入を目的とする“2014~2030年度・国家開発計画”をスタートさせ、公共セクターの汚職・非効率性への対策として、政府の透明性向上や財政面の責任を明確・立法化した。
それは過去10年間に実施された諸対策に加え、インフレ目標の設定や、政務顧問委員会を設置し、安定した物価指数や為替の安定化を実現し、国の公的債務はGDPの22%と地域最下水準を維持している。
パラグアイ国債のビジネス環境:
国際信用格付機関によるパラグアイの国債評価も良くなり、今年は“投資適格”の評価を得る水準にある。ブラジルのGetùlio Vargas財団は2016年、2017年と連続してパラグアイを“南米一の投資環境”と評価し、これにパラグアイの2017年発行の国債は期待以上で、利回り約4.7%で取引された。
これについてカルテス大統領は、「パラグアイ国債は国際金融市場へのアクセスに成功した。アメリカ大手投資機関の関心も強いの、今後の期待も大きい。」と、話した。
経済発展のキーポイント:
同誌によれば、カルテス政権の成功の鍵は経済基盤の多様化だという。これまで大豆、牛肉、トウモロコシなどの農作物、及び水力発電エネルギーの輸出に頼っていたが、昨年は製造業がGDPの9.5%を占めるまでになった。
つまり、2012年まで農畜産がGDP全体の1/4、そして製造・建設業が6%をしめていたが、現在ではアグリビジネス全体がGDPの15%、そして製造・建設業は20%に達していると、L・Giménez大蔵大臣は説明した。
また、同政権は国のインフラ不足を解決する、建設セクターへの投資促進のため、官民提携を推奨する規制緩和を実施した。大統領は、「これらの面でパラグアイはとても投資に魅力的な国になった。また、パラグアイ国民の7割以上は年齢40歳以下で、就労機会を求める若者が多く、その効率も良い。近隣諸国と比較する際、この点も考慮されるべきとおもう。」と、コメントした。
パラグアイ・ブランド:
昨年、パラグアイの“豊かな経済”を強調する目標で、G・Leite商工大臣は、次の新たな“パラグアイ・ブランド”を打ち上げた。それは、パラグアイは「世界への食料輸出国、南米諸国向けの工場立国、南米物流センターの中心、植林産業の促進とグリーンエネルギーの導入。」という、投資促進、経済成長の原動力となる4項目を特定している。
パラグアイは現在、牛肉、トウモロコシや大豆を中心に世界約8,000万人のための食糧を生産しているが、新技術の導入や外資導入により、従来のアグロビジネスが国際輸出基準を満たすべく、近代化及び工業化しつつある。VR
(http://www.5dias.com.py/paraguay-es-el-mas-fuerte-de-la-region-segun-forbes/http://www.lanacion.com.py/negocios/2017/06/29/aprueban-instalacion-de-nueva-industria-que-fabricara-piezas-de-hierro-para-vehiculos/)