PBN No.110「パラグアイに進出する、ブラジル企業」
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昨年12月下旬のブラジルFolha de São Paulo紙に、ブラジル事業の大規模なパラグアイ進出について、“めまいがするほどの両国の違い”がそれを実現させていると強調した。昨年、パラグアイ進出に関する各種情報を求めたブラジル企業は、前年比で64%増加した。
また同紙は、過去5年間でパラグアイに進出した10の国外企業の内、7社はブラジルからだと記載した。
一般的にブラジルでの市場競争にはじき出された企業が、パラグアイに進出する傾向があるが、それらは世界的な市場競争の中で、競争力ある価格で利益を生む可能性を秘めた、パラグアイの安い人件費、電気代、納税制度に魅了されるからである。
J・Rodríguez産業副大臣はHoy紙の取材に、輸出向けの企業104社のうち、その80%がブラジルと アルゼンチン向けに輸出するというデータを認識しなくてはいけないと述べ、ブラジル向け輸出は4億4千万ドルに達すると言う。
また同氏はブラジル企業のパラグアイへの大量進出が実現した理由として、G.Leite産業大臣による“国外企業の誘致政策”を挙げた。
それは、1997年に始まったマキラ制度が2013年までに実現した誘致企業数は45社で、平均年3社の成果しか示さなかったことからも分かる。かつて、ブラジルの新聞を賑わしたタイトルは、『パラグアイからの密輸』であったが、今は変わったと言う。
例えば、今年3月には世界的自動車部品メーカー10社に名を連ねるDelphi社がパラグアイ進出を果たし、輸出を始める予定だ。また国内最大のアルコール製造会社Inpasaは8千万ドルを新工場に投資予定で、建設には1,000人のパラグアイ人が従事し、完成後は300~400人が正規雇用され、そこでは約2万人の農業生産者が原料提供で利益を被ると予測される。また先日、4千万ドルの投資で工場を拡大したCerveparは1,200人を常時雇用している。
また、Villa Hayesで試験操業を開始した鉄筋製造会社Vemarcorpは、200人のパラグアイ人を試験雇用する。
なお2013年時点で、12万8千人が第二次産業で働いていたが、現在、それは17万人に増加し、これは過去4年間で4万人以上の雇用を生み出したことになり、第二次産業の発展を反映していると、述べた。
国際機関によればパラグアイはこの10年間、南米で最も高い経済成長を示した国で、去年は4,5%成長したが、今年もボリビアと共に高成長が予想されている。
しかし「工業界の発達は嬉しいが、国に失業者や最低生活に達さない貧困者がいる限り、完全に喜ぶことは出来ない。今年は、パラグアイ全ての家庭に経済成長の恩恵が届くことを約束する。」と、同氏は強調した。
また労働雇用社会保障省・G.Sosa大臣は外国企業のパラグアイ進出は税制面の有利さだけで無く、パラグアイの労働力の質を評価したものだと言う。
「我々は労働者育成に取り組んでおり、国外企業の進出は税制面だけでなく、労働者の能力面も影響している。」と、Telefuturoの番組La Lupaで明らかにした。
そのため、国は進出企業が良質な労働力を得られるよう専門職訓練(SNPP)や国家職業訓練プログラム(Sinafocal)を通し、研修・訓練事業に力を注いでいると述べた。MN
(http://www.hoy.com.py/negocios/en-brasil-destacan-masiva-instalacion-de-sus-empresas-en-territorio-paragua)