PBN No.90「ブラジル企業、パラグアイへの逃避行」
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ブラジル政府は、ブラジル企業のパラグアイへの投資フローを認知している。ウォール・ストリート・ジャーナル紙のジャーナリストJeffrey T. Lewis氏は、外国企業に対するパラグアイの吸引力を、「ブラジルの国内政治問題の故に、ブラジル産業がパラグアイに逃避している。」と書いた。
同記事には2013年以降、玩具からモーターまでのあらゆる製造工場(主にブラジル)が、Ciudad del Este市など国境地帯に進出しているとある。
一例が、照明機器を製造するブラジルの同族企業Koumei S.A.で、同工場の進出によりパラグアイでは約150人の雇用が創出され、現在、外国資本の進出企業により、パラグアイでは約13,000人の新規雇用が生まれた。
ここ3年間でブラジル経済は7.2%縮小し、ブラジル政府は経済安定化を図る試みを繰り返しているが、M・Temer政権は未だ一連の汚職スキャンダルにより、不安定な状態にある。
ブラジル企業をパラグアイに進出させる要因として、輸入品に対する最高35%の高関税、雇用と解雇を複雑にする労働法と各種規制、高価なエネルギーなどが挙げられ、パラグアイがブラジル企業を引き寄せる利点として安価な電気エネルギー、シンプルな労働法、マキーラ産業への原料輸入税ゼロ、輸出価格へのわずか1%の税率などをあげている。
なお、G・Leite商工大臣は、世界的新聞がこのようにパラグアイを取り挙げるのは、パラグアイ政府の政策の成果であり、我が国の動きを世界のビジネス界が注目している、と述べた。YM