ロシアとの貿易関係をさらに強化
パラグアイの貿易専門家は、ロシアとの貿易関係をさらに強めることが絶対的に重要だと強調している。なぜなら、ロシア市場は国際的に拡大中であり、またパラグアイの地理的・気候的特性は非常に優れており、特に食品部門では世界の有力な生産・輸出国として認められている。しかし、パラグアイでは今後、農業生産物の多様化を一層進めて行く必要性がある。
ロシアとパラグアイの相互貿易の規模は、近年約10億ドル近くにのぼると、在パラグアイロシア大使館の外交官イゴール・ワルラモフ氏はテレビのインタビューで語った。また、「アメリカ産大豆の輸出禁止がパラグアイ大豆のマーケット獲得には良い機会となった。パラグアイはこの機会に牛肉の輸出でもより多くの利益を上げることができるだろう」とも述べた。
エコノミスタ兼EDTコンサルティング代表のファン・クレスタ氏によると、パラグアイにとってロシアはより多くの輸出拡大が期待できる国であり、肉牛はもちろん、最近では粉乳も大きな可能性を秘めていると言う。
パラグアイ中央銀行によると、2016年1・2月のパラグアイ産牛肉の輸出先として、ロシアは全体の21%を占めており、2番目の輸出先国になっている。しかし、それでも2015年同時期に比べると35.4%減少している。
またパラグアイロシア商工会議所ニコラス代表は、「両国の大豆と牛肉の貿易は非常に良好であるが、ロシアは肉牛検疫や植物検疫にとてもシビアなので、その点パラグアイは十分に注意を払う必要がある」と語った。また現在、同商工会議所はオーガニック甘味料ステビアにも注目をしていると語った。(LN 160312 KT)